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静岡・七間町の名店「コンブレ」で感じた、建築と時間の深み。 — 倉俣史郎デザインの空間で、設計士仲間と語らう夜 —

2025年10月11日

こんにちは!キヤマリフォームの山﨑です!

静岡市の街中、七間町の一角にひっそりと佇むBAR「コンブレ」 

昔から“静岡の隠れ家BAR”として、建築やデザインに関わる人たちの間では知られた存在との事。

実はこのお店、世界的にも有名な建築家・倉俣史郎(くらまた しろう)がデザインした空間。

建築に携わる者として、いつか訪れてみたいと思っていた場所でした。

そして先日、知り合い仲間や設計士と一緒に伺うことができました。

正直なところ、「建築を感じたい」という真面目な理由と、

「ただ美味しいお酒が飲みたかった」というどうしようもない理由が半分ずつ。

そんな夜でした。


■ コンブレという空間が持つ“静けさ”と“緊張感”

扉を開けた瞬間、外の喧騒が一気に消え、

そこには時間の流れをゆっくりと変えてしまうような静けさがありました。

壁や天井、照明、そしてカウンター。

どのディテールにも一切の無駄がなく、

シンプルなのに、ひとつひとつの素材や光の反射に

「意図」が感じられる空間です。

特に印象的なのは、照明のバランスと特徴的なデザインの照明器具

光が主張しすぎず、人と空間の距離をやわらかく繋いでくれるような設計。

まるで“空間そのものが語りかけてくる”ようでした。

一緒にいた設計士の友人も、

「西欧のデザインや色を多く取り入れながらもディテールには日本の美的センスや繊細さを多く感じる」と一言。彼の作品をいくつか見てきた人なら、思わず頷いてしまうはずです。

 


■ 倉俣史郎という建築家について

少しだけ、倉俣史郎について触れておきたいと思います。

1934年東京生まれのデザイナー/インテリアデザイナーで、

戦後日本のデザインを語る上で欠かせない存在です。

代表作には、プラスチックやアクリルといった素材を使いこなし、

軽やかで幻想的な空間を生み出した「ミス・ブランチ」や「六本木のバー」などがあります。

彼のデザインは、いわば“静寂と緊張の美学”。

余白や透明感の中に、「存在することの美しさ」を表現することに長けていました。

日本的な“間(ま)”の感覚と、

モダンデザインの融合。

それが倉俣史郎の魅力です。

そして「コンブレ」は、まさにその思想が息づいている空間でした。

派手ではない。けれど、

どの角度から見ても美しい。

手を加えすぎず、素材と光の“ちょうどいい距離感”で成り立っている。

そこに“時間を超えるデザイン”というものを感じました。

照明メーカー:YAMAGIWA  1972年 – ランプ・オバQ


■ 設計士との時間と、建築を肴に飲む贅沢

カウンターでお酒をいただきながら、

自然と話題は“設計”と“空間”の話へ。

「素材をどう活かすか」「このカウンターはどういった構造で支えられているのか」

そんな話をしているうちに、

気づけばグラスの中身も何杯目か分からないほどに。

お店のマスターも柔らかい笑顔で応じてくださり、

建築の話が好きな人にとっては、本当に居心地の良い時間。

僕自身、仕事柄リフォームや建築現場に立ち会うことが多いのですが、

こうして“空間を感じる時間”を持つことで、

改めて自分の仕事を見つめ直す機会にもなりました。

「いい空間って、結局“人”を豊かにするんだよな」

そんな当たり前のことを、改めて噛みしめながらグラスを置きました。


■ 建築と暮らし、その延長線上にあるBAR

キヤマリフォームでは、日々たくさんの住まいをリフォームさせていただいています。

でも、家づくりや空間づくりの本質って、

“形を整えること”よりも、

“そこに流れる時間をデザインすること”なんですよね。

「コンブレ」で過ごした夜は、まさにその感覚を呼び覚ましてくれました。

静かな音楽、柔らかい照明、落ち着いた香り。

それらが混ざり合って“心地よい空間”をつくりだす。

それは、僕たちが目指しているリフォームの理想そのものです。

そしてこの夜、あらためて「空間の力」と「人のつながり」の尊さを感じました。

設計士仲間と交わした何気ない会話も、翌日の仕事に確実に良い影響を与えてくれたと思います。


■ 最後に:社長の本音

正直に言えば

「建築を感じたい」とか「倉俣史郎の空間を体験したい」とか言いながら、

半分は“ただ飲みたかった”だけなんです(笑)。

でもそんな衝動が、

新しい出会いや発見を生んでくれるのもまた事実。

仕事に追われる毎日だからこそ、

たまには自分の心をリセットして、

“空間を味わう”時間を持つのも悪くない。

  

※写真は桜梅桃李(中華料理)の毛沢東が愛した角煮という料理が美味でした。
店舗情報:桜梅桃李(中華料理)


■ そして、締めは「辛麺 華火(はなび)」へ

コンブレを出る頃には、夜の静岡の街が少し湿り気を帯びていました。

気づけばお腹も減り、設計士の友人と向かったのは、

両替町にある「辛麺 華火 静岡両替町店」。

宮崎発祥の“辛麺”をベースにした一杯は、

ピリッと刺激的で、それでいて出汁の旨味が深い。

スープをすすりながら、「やっぱり建築も料理もバランスが大事だな」なんて話をしていました。

建築の美学を感じたあとに、身体の芯から温まる一杯で締める。

それもまた、静岡の夜の粋な楽しみ方かもしれません。


店舗情報

BAR コンブレ(COMBLES)

所在地:〒420-0031 静岡県静岡市葵区呉服町2丁目7−2 静専ビル 2F

設計:倉俣史郎

ジャンル:BAR/デザインバー

辛麺 華火 静岡両替町店

所在地:静岡県静岡市葵区両替町2-3-1

営業時間:18:00〜翌3:00(変更の可能性あり)

特徴:宮崎辛麺のスープともちもちのこんにゃく麺が特徴。シメに最高の一杯。


■ キヤマリフォームより

私たちキヤマリフォームは、

「心地よい空間で豊かな暮らしをするために」という理念のもと、

建築やリフォームを通じて、

“人の心が満たされる空間”を追求しています。

静岡の街の中にも、

感性を刺激する場所はまだまだたくさんあります。

そんな空間から学び、日々の仕事に生かしながら、

皆さまの暮らしをより豊かにするリフォームを目指していきます。


建築を感じて、辛麺で締める 

なあ酒よそんな夜も〜たまにゃあ ああいいさ

 

 

 


 

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